デッサン日記

            2010年11月21日(日)       西行    「空なる心」



E'=E+M+S

集中と大弛緩





              2010年10月26日(火)   家族のぬくもり

 3本ローラーを漕ぎながら角田光代出演のスペインでの食の番組を見ていたら自分の親父を思い出した。

私が小学2年の頃に交通事故で右足に大怪我をして長い間入退院を繰り返し、家に戻ってきたのは私が中学の頃だったと思う・・・。

戻ってきたと言うより勤めていた仕事をやめ自営の設計業を家で始めたのであった。

それまでは母親も仕事をしていたので帰りも遅く兄弟(3人)で炊事や食事ををしたり風呂を沸かしたり家族=特に父母と兄弟そろっての食事などあまりなく、私の兄弟は寂しい少年期だったのかもしれない。

親父が家に戻ってきたといっても相手をしてくれるわけでもなく、母親も相変わらず仕事で帰宅は遅かった。

親父の楽しみはというと、仕事を終え夕方から一杯やること・・・まずビールを1本飲んで、二級酒を何本か・・・最後にウイスキーと延々とフルコース。
私等の食事は母親が帰ってからなので一人でも黙々と・・・愚痴を言ったり・・・昔の自慢話をしたり・・・結局この生活習慣が命取りになるのであったが(肝硬変から肝臓がんになり60才で世を去った)。

外で飲むわけではないし、今から思えばたった一つの楽しみであったのであろう。
私はと言えば酒屋へ酒を買いに行かされたり、食事の時には愚痴や自慢話(何度も聞かされた)・・・・反面教師でこんなふうにはなりたくはないと思ったものだ・・・。

しかし私の記憶の中にはいつも夕方から一杯傾ける親父の姿がある。
このいやな記憶こそが実は私の中でぬくもりであったのかもしれないことにふと気が付いた。
家族のぬくもりの記憶それは一緒にすごした記憶であろう。


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