大雪山縦走

2003.07.06〜07.12

 青春放浪一人旅の総仕上げのつもりで、六泊七日の大雪山縦走に旅立った。

出発の朝何気なく目にした新聞の見出し、「咳をしても一人」また「こんなはずはない孤独」
俳句の尾崎放哉の特集記事だ。

以前ラジオで尾崎方哉のことを書いた小説の連載を聞いていたこともあり、
放哉には少なからず興味を擁いていた。
面白そうなのでリュックのなかに入れておいた。

 狭心症のリハビリを兼ねて、ここ2,3年中高年の山歩きをはじめたこともあり、
ネットで雪化粧した大雪山の写真を見て、花が一番きれいな七月前半の大雪山縦走を
家族にも相談しないで勝手に決めてしまった。


初日の宿は、旭川空港から旭川駅へ、旭川駅前から「いで湯号」で旭岳温泉の青少年キャンプ場へ、蚊がすごく多いところであった。

テントの撤収に手間取り始発に乗り遅れる。7:00ころのロープウェイに乗りこむ。

学生の頃、山岳部で五、六十kg担いで縦走したこともあり、今回の総重量25kgくらいたいしたこをはないと、高をくくっていたのだが(いつもはせいぜい10kgくらい)、ロープウェイ姿見駅(標高1600m)を降りてきなり大雪の主峰旭岳(2290m)への直登で、ヘロヘロになってしまった。

「こんなはずはない荷の重さ」、やめようか・・・・登れるかしら・・・・他の登山者の倍の時間をかけて、ノロノロ、ゼイゼイいいながら登る。

恥ずかしいことですが、頂上までコースタイム2時間半のところ4時間かかってしまった。
旭岳石室まで一緒だったカメラマン(やはり20kgくらい担いでいた)が、私の登り具合を見て、裏旭のキャンプ場泊を勧めてくれた。

姿見駅降りると旭岳の噴煙が見える。

降りてすぐにチングルマや

エゾコザクラが咲き乱れ嬉しくなる。

ミツバオウレン

金庫岩

金庫岩あたりで登っているところを撮ってもらう。
裏旭のキャンプ場で13:00、ここで泊まれば楽であるが13:00ではいかにも早い。そのカメラマンとの話で、黒岳から北海岳へ抜ける道の雪渓の雪質が悪いとネットで話題であったと聞き、また黒岳石室は湿っぽいとかいろいろ聞いて、間宮岳→北鎮岳→黒岳→北海岳のコースは思いもかけぬ荷の重さもあり、あっさり変更エスケープして間宮岳→北海岳→白雲岳避難小屋コースを。
裏旭雪渓の下で一緒に休憩した初老の夫婦から励まされたこともあり、白雲岳の避難小屋まで今日は歩く決意をしました。



旭岳山頂から層雲峡方面パノラマ

続く