神々の黄昏を求めて(一)

南八ヶ岳縦走
2004.6.2〜3  単独

 3月に狭心症の血管拡張手術などをしたこともあり、今年の冬は一月の初めに恵那山へ登っただけでした。
そろそろ山へ登りたいという気持ちを抑えることができなくなってきました。

山に登る直前にNHKの教育テレビでクラウス・テンシュテット指揮ロンドン交響楽団によるワーグナーの名演を録画し編集していた。
テンシュテットのCDは偶然手に入れていて、以前よく聴いていました。
というより、そのへんからイメージして油絵の大作に挑んでいた時がありました。
練りこみ不足、発想の貧弱さ、時間制限により、その大作はうまくいきませんでした。

この哀しいばかりに美しい旋律、大空に羽ばたく抑揚感・・・・・。
いつかもう一度取り組んでみたいと思っていました。

八ヶ岳から帰ってしばらくして、フルスピーカーで録画したテンシュテットのワーグナーを聴きました。
この感動に太刀打ちできるのは山での情景しかないと思うに至り、また八ヶ岳での感動、
空気がテンシュテットのワーグナーによりよみがえりました。

「神々の黄昏」を求めて、この八ヶ岳では求めるものを得ることができました。
そして新たなる大作(絵の)へ挑む意欲が心の奥から湧き上がってくるようです。

一日目=美濃戸〜南沢〜行者小屋〜文三郎道分岐〜中岳〜阿弥陀岳〜中岳〜赤岳(頂上小屋泊)


二日目=赤岳(頂上小屋)〜横岳〜硫黄岳〜美濃戸

久しぶりの山なので一週間ばかり前から朝歩いたり、スポーツセンターへ行って身体を動かしてトレーニングしました。でも体重は相変わらずです。
梅雨前線が少し下がり始め、全国的に晴れ間がみえそうな気配でしたので、思い切って6月2日5時少し前に自宅を車で出ました。中央高速の諏訪南で降り、美濃戸まで車を乗り入れる。

続く